師 水落芳明先生のこと

息子の冬休み貸出の記事を書いたら、ふと、師である水落先生のことを思い出しました。

水落先生は、今は教師としての師ですが、かつては、教師ー生徒の関係でした。
私が水落先生との関係を紹介する時、

「水落先生が採用2年目の時、私は中1でした。国語の教科担任でした。
水落先生は、話がとってもうまく、授業が毎日楽しみでした。
大学時代の貧乏話。大学時代に怖い人(ヤ○○)に追いかけられた話など爆笑の日々だったことと今でも鮮やかに覚えています。授業のことは・・・・・・」

と、話しています。
でも、実は、授業のことも鮮やかではないのですが、自分に影響を与えてくださっていたことを思い出しました。

始めの単元は、杉みき子さんの「あの坂をのぼれば」。

あの坂をのぼれば海が見える。
少年はくさいきれがむっとたちこめるなか・・・

などのフレーズを今でも時に思い出します。

詩「木琴」
兄の妹への思いに何とも言えない思いをしました。
先生はギターを教室に持ち込み、木琴を歌ってくださいました。合唱コンクールで水落学級が合唱していました。
私も歌いたい!と思いましたが、クラスのテイストで、2年の時は「野生の馬」3年の時は「流浪の民」というインパクト系の歌を選びました。

そして、「赤い実」。井上靖 著
話の世界観が何だが印象に残りました。最後の作者の紹介を見ると、それは「しろばんば」という長編の一遍であることがわかりました。今までそんなことはしたことはなかったのですが、本屋に行き、自分のおこずかいで「しろばんば」を買いました。生まれて初めて読んだ文学作品です。読み終わった後は、誇らしげになった思いがあります。
それ以降、教科書作品に影響を受けて本を買ったのは、高3の「こころ」ですから、中1の「赤い実」が自分の中では大きな存在であったことが分かります。その授業をしてくださったのが水落先生だった訳です。


教師になって12年目。
自分が教え子に影響を与えるような授業をしているのかと思うと・・・。
師の偉大さに改めて感服します。