研究授業の問題点1

これから書く事は自分の経験から得た物であり、自己反省を含めて書いていきます。

研究授業が日常の授業と乖離してしまっているのが問題点の一つだと思っています。
研究授業は特別な授業をする場であると言う認識があります。
でも、それは間違った認識だと私は思います。

過去、私がしてきた(見てきた)研究授業の多くは、研究授業のために見つけた(開発した)新たな技法や手だてを、研究授業で試します。
そして、大方失敗します。

その後の授業検討会では、毎回同じような事が話し合われます。
「あの技法は上手く行かない。」
「あの子たちには難しすぎた。」
これはおかしいと思います。研究授業という「特別」な授業に一回取り入れただけで、技法の価値や目の前の子どもたちにフィットした物かなど分かりません。本当に子どもたちと価値ある授業をしていきたければ、何度も改善を繰り返しながら挑戦して行くべきだと思います。また、校内の仲間に提案するのであれば、繰り返し行って手応えがあるものを見せるべきです。それを仲間に見てもらい、その善し悪しをフィードバックしてもらったり、仲間の参考にしてもらったりするべきだとおもいます。そうすることに研究授業の価値があると私は思います。

また、授業検討会では、
「(その技法の)練習が足りなかった。」
という意見・感想が出てくることもありました。これは、本末転倒です。研究授業のために「練習」してどうするのでしょう。このように、一歩引いて研究授業を見るとおかしな話だと分かるのですが、現場にいると意外とそうではありません。現在の研究授業が、どうしても「見せる授業(見栄えのいい授業)」を目指すものになっているため、研究授業のために「練習」するという発想が出てきてしまうのです。研究授業がハレの舞台になっているのです。これは、野中信行先生の言う「お祭り授業」です。

私は研究授業に対する現在の姿を変えるべきだと思います。変えると言っても、考え方を少し変えるだけでいいのです。年に1〜2回の研究授業を意味のあるものにするために、(校内研究主題を前提とした)年間を通した自分のテーマを追う授業を行えばいいと思います。つまりは、日常から行っている事を研究授業でも行えばいいのです。


上記した事は自己反省です。秋の授業では普段どおりの授業を提案できたらと思っています。