NHKスペシャル「釜石の“奇跡”〜いのちを守る特別授業〜」

昨日はNHKスペシャル「釜石の“奇跡”〜いのちを守る特別授業〜」を見た。
釜石の子たちがあの地震のときにどのように過ごしていて、どのように避難していたのかがよく分かるいい番組だった。
家族で見ていたが1年生の長男にも分かるようで、所々自分が理解できたことや自分の考えをいいながら見ていた。

予想外だったのは、釜石の学校でもそう多く避難訓練や防災の学習をしている訳ではないという事だった。
それならば、「普通の」学校と何が違ったのだろうか。
地震が起きた時、子どもたち危機感を感じ避難していたが、大人たちはそうではなかったという。
子どもたちが危機感を感じるような授業などの取り組みは何なのだったのだろうか。どんな授業がされていたのだろうか。
残念ながらそこを番組でははっきりと示してくれなかった。(私が見逃したのかもしれないが・・・)

番組では子どもたちが避難できたのは、三つの原則
●想定にとらわれるな
●最善を尽くせ
●率先避難者たれ
を守ったからだというが、きっとそれだけではないだろうと思った。

私が着目したのは、釜石の子たちが見ていた映像である。
スマトラ島地震の際の、津波の様子を「何度も見させられていた」と女の子が証言していた。
兄弟が鉄筋コンクリートつくりの家に取り残された際、逃げるよりも屋上に避難する事を選んだ判断材料が、学校で見た50cmの波でも大人はさらわれてしまうという映像だったそうだ。

何度も見た様々な映像が記憶に残り、とっさの場面での判断や危機感へと繋がったのだと私は考えた。
言葉では伝わらない情報を映像は伝えてくれる。
百聞は一見にしかず、災害のおそらしさを知るにはやはり映像なのだろうと私は思う。